Quantcast
Channel: 錬武体術 啓真道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4769

腹筋を力ませるのとは違うんですね

$
0
0

● 腹筋を力ませるのとは違うんですね


こんにちは。川村義之です。今日もこれから、本当に理に適った体の使い方についてお話ししましょう。

今日は、合気道をされているかたの、研勢塾初級第2回目のようすをご紹介します。

今回のテーマはコンディショニングですか、研勢塾のそれは一味違います。

それは、コンディショニングはコンディショニング、実際の動きはまた別、というのではなく、コンディショニングがそのまま実際の動きになる、というところです。

また今回講座内容に入る前、こちらのかたからいくつかご質問がありましたので、先にそれにお答えしました。

そしてまずは、胸のエクササイズ2種からです。

これには胸を大きく動かすエクササイズと、胸を小さく動かすエクササイズとがあります。

胸郭内の深層筋をゆるめ、全身の緊張を解き、胸椎を精密に使う感覚を養います。

これは副交感神経を優位にするので、すぐにポーッと眠くなってきます。

これを使い、相手に手首をつかまれた瞬間相手に入る、というのができることを実際にやって、確認していただきました。

これができると技のかかりは数段よくなり、こちらとしては技の難易度が下がり、相手は抵抗が難しくなります。

「技がかかるのに、ポーッと眠くなるなんて面白いですね!」

そこから、相手に入ることで相手を力ませて固める、反対に相手をこちらに入れることで相手の力を抜き、入れさせないというのもお伝えしました。

「面白い~!不思議ですね!これできるようになりたいなあ」

ということで、すぐさまその場でできるようになっていただきました。

また、手と手で押し合い拮抗した状態から自分が肘の関節をゆるめると、自分の押す力は相手の手から背中に移行する、というのも実感していただきました。

これで体の末端、相手との接触点でがんばらない、むしろ自分から負けにいく、負けにいくと勝つ、という原理を体感できます。

これを他の合気技で試すときも同じで、力に力で対抗しようとするとぶつかって、その反作用が自分に返ってきてしまいます。

そうではなく逆に力を抜いて動くことで、自分の運動エネルギーの流れを相手に通せるようになるんですね。

力に対して力を抜いたら動けない、という先入観を手放すことができれば、すぐに実技で確認できることです。

次に、足指・足首を回して足の甲の中や膝をゆるめていく、というのをやっていただきました。

これも副交感神経を優位にするので、全身の深いリラクゼーションに効果的です。

続いて、皮膚へのアプローチで関節の可動範囲や抵抗を減らす、というのをやっていただきました。

これは下手にストレッチなどをして組織に負担をかけるより、よほど安全で即効性のある方法です。

これを足にやっていただくと、接地の感触が明らかに変わるのを感じていただけました。

「(足裏の接地感が)ビチャ~ッとした感覚ですね」

こうなるとより楽に立てたり歩けたりするだけでなく、歩くたびに足指が自然に床をつかむのを実感していただけました。

さらに股関節や肘の動かしやすさ、可動範囲も瞬時に変わるのも確認していただけました。

ここで体の転換、転身のとき膝に負担をかけないやり方についてご質問があったので、足の親指で床を噛む方法と、浮き身でやる方法とをお伝えしました。

拇趾球で踏ん張ったり、股関節で踏ん張ったり、頭から動いたりすると、膝への負担は増すばかりです。

次は、研勢塾式にアレンジしたマッケンジー体操です。

うつぶせが基本ですが、うつぶせになるだけで、一般的な立ち姿勢よりかなり胸椎が反ることになります。

つまり、それだけ胸椎の可動性を回復させ、腰椎やそのまわりの筋肉、筋膜への負担を減らせるということです。

そして次は、研勢塾式アイソレーションです。

こちらのかたは最初からかなり胸椎がよく動き、非常にいい状態だと思いました。

ただ腰椎で反る癖があったので、お臍を引くことを強くお薦めしておきました。

そして上下軸、前後軸、左右軸で臍下丹田、中丹田をそれぞれ回転させたとき、それがどんな合気技になるか?も1つ1つ実技で確認していただきました。

これができないと、腕力に頼らないとか相手とぶつからないとかいう技は極めて難しくなってしまいます。

しかし逆にこれができると、そうした技がすぐにでもできてしまうんですね。

最後は、仰向けでやる尾骨から胸郭への連動のエクササイズです。

これは、普通の体の使い方、すなわちつい腹筋に力を込めてしまう、という癖に苦しめられ、なかなか感覚がつかめないようでした。

「普段“下っ腹に力を入れろ”と教わっているので…」

はい、しかしそれは腹筋を力ませるのとは違うんですね。

しかもこれは動き出しのところの練習ですから、そこで力むと連動自体を止めてしまうわけです。

そして下っ腹に力を、というのは腹筋の収縮力ではなく腹圧、勝手に自動的に満ちる内圧のことなんですね。

それに腹筋に力を入れて連動をやろうとすると、お臍が前に出て腰椎が反り、腰痛の原因になってしまいます。

これができると呼吸が特有の変化をしますが、それができたとき、昔の武術や芸事の師匠は“その呼吸だ!”と褒めたんですね。

ということで、座技呼吸法の形でそれをやって差し上げました。

姿勢の連動と、それにともなう呼吸の変化だけしか使いませんが、いくら僕より小柄で軽いとはいえ、合気上げにして伝えると、こちらのかたが真上に跳ね上げられるほどになりました。

これで、納得していただけたと思います。

もちろん何でもできるわけではありませんが、できる限り実際にやって納得していただく、ということは大切にしていきたいです。

「黒帯になる前に、ちゃんと正しい体の使い方を学んでおきたかったんです。悪い癖がついてからではまずいので」

ありがとうございます!はい、本当にその通りだと思います。


研勢塾では、


合気道、剣道、古流武術、中国武術などの武道・武術を学ばれているかたに、


合気、先(せん)、浮き身、発勁などをマンツーマンでわかりやすく、実際に使えるようにお教えしています。


現在通われている道場などとの相乗効果により、一層深い理解が得られるとご好評いただいています。


また、現在道場などに通われていなくても、武道・武術の真実を正しく学ぶための入り口としても最適です。


研勢塾では、これまで秘伝とか極意とか奥義とか呼ばれて隠されてきたことを、惜しみなくお伝えします。

それが、体の本当に正しい使い方だからです。

秘伝や極意、奥義と呼ばれるものの真相を知りたい人、飛躍的に向上したい人、努力が報われたい人は、研勢塾をぜひ受講してみてください。


研勢塾は初級コース第1回のみ、単発で受講できます。


ご興味のあるかたは、まず受講されることをおすすめします。


受講のお申込みはこちら


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4769